猫と猫に育てられた竜(+α)のお話で、やさしいおときばなしのような作品です。
オムニバス形式で、それぞれの物語で主人公と言える猫(+α)は何匹かいるのですが、そのうちの一匹が猫に育てられた竜です。
猫竜と言われるその竜は森で生まれたときに、ちょうど同じ森で子育てをしようとしていた母猫(ママにゃん)に出会い、ママにゃんの「みんな兄弟がもうひとりいたわ」の一言で他の子猫たちと一緒に育てられます。
その猫竜と一緒に育った兄弟・甥姪猫たちによる家族同士のお話や他の人間たちとの触れ合いが描かれた、心温まるやさしい気持ちになれる作品です。

[ストーリー]
オムニバス形式で気軽に読めます。
猫同士、もしくは猫と周りの人たちとの触れ合いメインのほっこりとしたストーリーが中心です。
キャラクタ同士のクロスオーバーはもちろん、人間の時間で言うと何世代かの時間が物語の中で流れており、キャラクタの成長などにも触れられるため、ついつい感情移入してしまいます。
[画]
描かれているキャラクタが、とにかくかわいい。
猫の仕草や表情など感情の表現がすばらしく、引き込まれてしまします。
やさしい絵本のような絵柄で、見ていて癒やされます。
[キャラクタ]
猫たちがメインで、自由気ままな猫が多いですが、どの子も魅力的です。
私は猫たちの中でもママにゃんが特に好きなのです。ママにゃんはたまたま出会った竜を家族に迎えたり、突然召喚されてしまった先で、放っておけないと人間の女の子を一人前に育てようと決めたり、器の大きさというか、母なる愛というか、かと思えば、自由に自分の道を突き進み、(きっと)少しだけ猫竜や周りに振り回したりと、まさにママにゃんの名前にふさわしいおかん。
こんなおかんだったら絶対に毎日楽しいでしょうし、ずっとそばにいて振り回してほしいと思ってしまうようなママにゃんです。
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